マハラジャの葬列 [book] [アビール・ムカジー]
アビール・ムカジー/早川書房/お薦め度 ★★★★
シリーズ第二弾
「カルカッタの殺人」に続く本書。
主人公はインド帝国警察の英国人警部、ウィンダム。相棒はインド人部長刑事のパネルジー。
ふたりの眼に前で藩王国サンバルブールの王太子が射殺される。その数日後、再び犯人を追いつめるウィンダム、しかし、犯人は自分に向かって引き金を引いた。
犯人の額の印、遺留品からサンバルプールに何らかの繋がりがあるように思われ、ふたりはサンバルプールへ。
時代は1920年、日本で言えば大正九年、一昔前の大奥のような後宮、年老いた第一婦人、若き第三婦人、遊び人の第二王子・・・宰相、側女、宦官・・・英国の常識が通用しない状況でなかなか捜査は進まない。
次なる犠牲者が・・・
第一夫人の「、真実と結果は別物です。貴人がかならずしも賢者でないと同様、真実はかならずしも正義ではありません」、言葉がこの時代のインドを如実にあらわしている。
インドの風を存分に感じる作品。
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