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死神の棋譜 [book] [奥泉光]

sample1.jpg奥泉光/新潮社/お薦め度 ★★★★

将棋ミステリー

プロ棋士になれなかった、奨励会で四段になれなかった、年の離れた将棋ライターが二人、天谷と北沢、が新宿で呑みながら話し込む。発端は北沢の同期が持ち込んだ矢文、そこには図式、詰将棋、が書かれていた。

天谷があの図式を見るのは二度目、22年前に奨励会でしのぎを削っていた男が同様の矢文をもっていた、と。その図式は不詰めだった。裏には「詰まし得た者は棋道会へ馳せ参ぜよ」と書かれていた。

棋道会とは別名、魔道会、北海道に本拠を持つ団体で、金剛龍神教なる新興宗教の創設者と係わりがあるといわれていた。

北沢の同期も図式と一緒に姿を消した。天谷の話をなぞるように北海道へ向かう北沢。その話に同期の妹弟子、女流棋士、が加わり、更なる深堀りが・・・

北沢と女流棋士が金剛龍神会の神殿があったとされる廃坑道で迷い、北沢が見た?妄想的な世界と女流棋士が見つけた現実、同期の死体。

肝は決着のつけ方、妄想的な世界はカフカの虫になった男の話・・・殺人事件はミステリー・・・芥川賞作家らしい一冊。

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