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そして夜は甦る [book] [原尞]

sample1.jpg原尞/早川書房/お薦め度 ★★★★

私立探偵・沢崎シリーズ第一弾

本書は1988年のデビュー作。

シリーズ第二弾「私が殺した少女」は直木賞受賞作、週刊文春?の「20世紀ミステリーベスト10」の14位にランクイン、わたしのbook listにもシェルフにもあるが、どんな物語だったのか全く思い出せない。11年ぶりにシリーズ第五弾、「それまでの明日」、が刊行されたのでデビュー作を手にする。

まずもってテンポがいい、ジャズピアニストだったことと関係しているのか?会話がけっこうおしゃれでいきがいい。野球の比喩が多い、シカゴを舞台にした探偵ものには必ずカブスの話が出てくる。そこは意識したのか?ジャズピアニストだったならもっとジャズの話が出てきてもいい。海外のミステリー作家はジャズがお好き。タバコの本数が多い。30年前だからしょうがないか!?

物語は失踪事件から東京都知事狙撃事件へとつながって行く。作中の知事兄弟はどうみても石原慎太郎と裕次郎をモデルにしたとしか思えない設定。石原慎太郎が都知事に就任したのは1999年、本書の11年後、そこまでお見通しだったのか?

ルポラオターの失踪から東京都知事狙撃事件まで目一杯風呂敷を広げたデビュー作。なかなかのものだ!?

巻末のあとがきに代えてー一つのハードボイルド論マーロウという男。おしゃれでウィットに富んだ一文。かっこいい!

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