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空飛ぶタイヤ [book] [池井戸潤]

sample1.jpg池井戸潤/実業之日本社/お薦め度 ★★★★

2018年映画化

2002年横浜で起きたタイヤ脱落死傷事故、母親は亡くなり子供たちは軽傷、を題材にした一冊。

事故を起こしたのは三菱ふそうのトレーラー・トラック。三菱側は運送会社の整備不良で事件を片づけた。

池井戸小説ではたびたび登場する中小企業、「赤松運送」の二代目社長、赤松徳郎、映画ではTOKIOの長瀬君、それに対する大企業「ホープ自動車」、物語のキーマンのひとり販売部課長、沢田、ディーン・フジオカ、の対決から物語は始まる。

事故の影響で大手取引先から仕事を切られ、倒産の危機を迎える赤松運送。自社の定期点検では何も問題がなかったことを信じホープ自動車に立ち向かう赤松。

中小企業vs大企業の構図に加えてこちらも必ず登場する銀行団、ホープグループの「ホープ銀行」、業績不振を縦に貸し剥がしに出る悪役。それを助ける「はるな銀行」。

ホープ自動車では過去にもあったリコール隠し事件、本質的な部分で隠蔽体質は現在も続いており、今回もまた・・・

赤松の執念の調査が少しずつ実を結び、警察を動かすところまで来たが、決定的な証拠が出てこない。その窮地を救ったのは意外な人物!?

本書の刊行は2006年、その当時三菱自動車が日産自動車の傘下に入ること、東芝によるウェスチングハウス買収が本業の足を引っ張ることを誰が予測しただろうか。池井戸潤は本書のなかでそれを予測していた!?

今回もまた一気読みでした。



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