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起終点駅 [book] [桜木紫乃]

sample1.jpg桜木紫乃/桜木紫乃/お薦め度 ★★★★

十八番の短篇集

六編収録、表題作は2015年映画化

国選弁護しか引き受けない鷲田完治、今回の被告人は椎名敦子三十歳、覚醒剤使用の容疑。初犯故執行猶予があらかじめつくことを知っていて裁判を小馬鹿にしている。

裁判は執行猶予付きで結審、収監先から鷲田の事務所を訪ねる敦子、依頼は「探して欲しい人がいる」と。行方をくらましているのはパケを持ち逃げした組員、敦子はその男をかばって捕まった・・・

元裁判官だった鷲田の過去が明らかになる。五歳の時に別れた息子からの披露宴の招待状、完治が学生時代に同棲していた結城冴子との再会、覚醒剤取締法違反、と自殺・・・桜木節が冴えわたる!

結果として敦子の人捜しに突き合う鷲田。ラストは表題の「起終点駅」、ベタな言い回しですが「終点駅」は「始発駅」。

秀逸な短編集!


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