まるで天使のような [book] [~'23海外編]
マーガレット・ミラー/東京創元社/お薦め度 ★★★★☆
連城三紀彦のお匠さん!?
アマチュアのギャンブラー&私立探偵のジョー・クイン、リノで無一文になりヒッチハイク、目的地の手前の山中で降ろされ、宗教施設に助けを求める。そこで<祝福の修道女>と呼ばれる女性から人捜しの依頼を受ける。
人捜しは意外に早い決着をみる。その男は五年前に謎の死、自殺?、を遂げていた。前後して同じ町で起きた横領事件と男が関係していたのか?
のらりくらりのクインだが、まじめに?宗教施設と事件のあった町を行ったり来たり。
横領事件で捕まった女の脱獄、その兄の失踪と死、胡散臭い新興宗教・・・いろんな要素が混ぜ合わさり最後の一行で大逆転!何ともすごいミラー・マジック!
短編で、一行でもって場面を変えてしまう連城マジック、長編でその手はないだろうと油断していると物語は残り数ページ、どうするのと思いきや最後の一行ですべてを解決。途中のモヤモヤが一気に解消される凄わざの一冊!
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