獣たちの墓 [book] [ローレンス・ブロック]
ローレンス・ブロック/二見書房/お薦め度 ★★★★
マット・スカダー・シリーズ
5月30日封切り「誘拐の掟」の原作本。その帯に「誘拐犯に告ぐ。殺したら、殺す」、と。
麻薬ディーラー、キーナン、の妻が誘拐され、大金を払ったにもかかわらず、バラバラ死体で帰ってきた。警察に通報することもままならないキーナンはスカダーを雇い誘拐犯に復讐を誓う。
バラバラの死体は既にキーナンの手で灰になっており、殺害された状況はわからない。誘拐される前の妻の足どりが少しづつ明らかになるものの、犯人につながる決定打がなかなか出てこない。
TJの知り合いのハッカーに誘拐電話をかけてきた場所の特定を依頼する。いまでこそ当たり前のことだが、1992年の刊行当時は斬新なストーリーだったのだろう・・・
その結果はすべて公衆電話、それも2度電話をかけて来たのはコインランドリーからだった。
同様の誘拐殺人が2件浮かびあがり、もう1件は被害者から話を聞くことが出来た。スカダーは確信する。犯人は同一犯だ、と。
そんな折、キーナンの同業者の娘が誘拐される。犯人とのネゴーシエイト役をスカダーが買い、犯人と対峙することに。
ハードボイルド作品ではあるが、帯の台詞はちょっと言い過ぎ!?
ラストのスカダーとエイレン、高級娼婦、の会話が本シリーズの長続きの秘訣!
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