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ベルリン・レクイエム [book] [フィリップ・カー]

sample1.jpgフィリップ・カー/新潮社/お薦め度 ★★★★

「ベルリン三部作」完結編

第一作は探偵小説、第二作は警察小説、第三作の完結編はスパイ小説!?

1947年ベルリン、戦後の混沌とした時代、怖いものはソ連兵と性病・・・

細々と探偵の看板を揚げたグンターのもとへソ連内務省の大佐が訪れ、米軍の防諜部隊大尉を殺した罪で裁判にかけられている男を救ってほしい、と。

高額の報酬に釣られウィーンへ赴くグンター。必要書類はすべてソ連内務省が揃えてくれた。

ユダヤ人弁護士夫婦殺害事件、米軍の憲兵隊と諜報部、諜報部の下請け組織、米軍と赤軍・・・戦後処理が進む中、反ナチ運動、共産主義、戦勝国同士の利害が複雑に絡む中、グンターは一歩一歩殺人事件の真相に近づく・・・

前二作同様、実在の人物が鍵を握る。その名はゲシュタポ長官だった、ハインリヒ・ミューラー。史実でも逮捕も死亡も確認されていない。

最後の賭けとして敵地へ乗り込むグンター、ミューラーを捉え、事件の全貌を解明することが出来るのか!?

三部作とも史実のとり込み方のうまさが際立つハードボイルド!


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