隠し絵の囚人 [book] [ロバート・ゴダード]
ロバート・ゴダード/講談社/お薦め度 ★★★★
MWA賞最優秀ペーパーバック賞受賞作
舞台は1940年のダブリン(アイルランドの首都)と1976年のロンドン。
死んだと聞かされていた叔父・エルドリッチがスティーヴンの前にあらわれる。36年間、アイルランドの監獄に留め置かれ、68歳のいま、ようやく釈放された、と。
そんなエルドリッチをひとりの弁護士が訪ねる。ピカソのコレクションが元の所有者から盗まれたものである証拠を見つけてほしいという依頼だった。スティーブの助力を求め申し出でを受けることにする。
1976年の現在と1940年の過去を行き来しながら、エルドリッチがなぜ投獄されたのか?ピカソのコレクションが盗まれた理由が次第に解き明かされていく・・・
1940年当時のイギリスとアイルランドの関係、大戦前夜のドイツを含めた政治的な駆け引きが大きな影を落とす。
胡散臭い時代の胡散臭いエルドリッチと、時代に翻弄された人々の物語。味わいながらゆっくり読んでください。
タグ:MWA賞
コメント 0