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極夜 カーモス [book] [ジェイムズ・トンプソン]

sample1.jpgジェイムズ・トンプソン/集英社/お薦め度 ★★★★☆

フィンランド発のミステリー

極寒の地、ラップランド、小さな地方警察管内で起こる惨殺殺人事件。被害者はソマリア難民、黒人女優、死体の腹部に「黒い売女」という刻印が。性犯罪者の仕業?人種差別的事件か?

捜査を担当する警察署長、カリ・ヴァーラ。皮肉なことに容疑者第一号は元妻、ヘリの内縁の夫。事件は簡単に解決かと思われた。

しかし捜査は難航、DNA鑑定の結果、銀行家の息子、部下の息子も関係していることが判明、次いでヘリが殺されてしまう。警察長官のプレッシャーに押しつぶされそうになるカリ。

開き直ったカリがとる最後の手段は「囮捜査」、その結末は如何に!?

どんでん返しも用意され、ミステリーとしても秀作だが、題名が示す「極夜」、太陽が昇らない闇、零下40度、のなか培われたフィンランド人の生活習慣、考え方、価値観を、カリの妻、アメリカ人、が理解出来ないことで対比がより際立つ点が実にいい。

それにしても、家庭でいくら妻とは言え、事件の経過を話すことが北欧発の警察小説では当たり前なのか?


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