悪貨 [book] [~'23 国内編]
島田雅彦/講談社/お勧め度 ★★★☆
偽札物語
偽札、偽金が日本をハイパーインフレに!
「日本銀行券発行高に日銀当座預金を足したマネタリーベースは95兆円前後だから、200億といえば、0.02%にも及ぶ。もし、本当にそれだけの偽札が出回っていたら、すでにハイパーインフレの警戒水域を超えている」
「アメリカの連邦準備銀行がやっている、政府が発行する膨大な国債を引き受けるかわりにドル紙幣をせっせと印刷している」
「ロスチャイルド家に代表される一族は、各国の中央銀行を私物化し、自分たちの利害に応じて、インフレやデフレを引き起こす。連中のやっていることは偽札作りの何十倍も悪辣な犯罪である」
これらのロジックを下敷きに物語は進行するのだが、登場人物の描写が薄っぺらで、ありきたりになってしまい小説としては不完全燃焼。誠に残念!?
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