チャイルド44 [book] [トム・ロブ・スミス]
トム・ロブ・スミス/新潮社/お薦め度 ★★★★★
2008年度CWA賞最優秀スパイ・冒険・スリラー賞を受賞
間違いなく、本年度のベスト3に入る作品!?
舞台は旧ソビエトのスターリン体制下、国家保安省捜査官のレオ、体制の側にありながら減点主義に疑問を感じるエリート。その彼が狡猾で卑劣な部下にはめられてしまう。本来なら収容所送りになるはずが、妻ともども地方の民警に追放される。
そこで発見される惨殺体、かって自身が事故として処理した死体に酷似していた。次々に発見される惨殺体、国家は不審者を捕まえ処刑を繰り返す。
スターリン体制下の恐慌政治に怯える人々、「ワイルド・スワン」を彷彿させる、役人はすべて減点主義、いつ綻びてもおかしくない時代の中、体制に歯向かいながら奔走する主人公。
表題、「チャイルド44」が意味するものは?そこに見える真実とは? 本年度、第一級のサスペンス!
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