グリフターズ [book] [ジム・トンプスン]
ジム・トンプスン/扶桑社/お薦め度★★★★
1991年の復刻版?
「grifters」、意訳をすれば「三人の詐欺師たち」。三人とは、詐欺師、セールスマンのロイ。ロイの愛人、モイラ。ロイの母親、私設馬券屋に携わるリリィ。
三人の間で繰り広げられる、愛憎劇、欲望劇、悲劇・・・ラストのリリィがすべてを象徴している。
リリィは笑い声をあげ、床の上の物体に、嘲るような視線を投げると、
「ほら、ガキんちょ、たかが喉首ひとつだろ・・・」
それから、部屋を、ホテルを出て、”天使の街 LA”へと踏み出した。
映像的にはこれ以上ないくらいのラストシーン。ついつい「俺たちに明日はない」を思い出してしまう。ノワールとニューシネマ、とてもいい組み合わせではないか!?
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