鏑木蓮/講談社/お薦め度★★★★
本年度 江戸川乱歩賞受賞作
プロットの勝利!60年前、シベリアの俘虜収容所で起きた殺人事件、中尉斬首、を現在から解き明かす。ダモイとは「帰郷」。日本に帰ることだけを考え、生き延びてきた人たちの気持ちと事件の手がかりを「俳句」に託した構想が実にいい。
ここ数年の江戸川乱歩賞受賞作はどれをとってもレベルが高い。本書も書き込み不足の部分を、シベリア抑留という厳然とした史実が補ってくれている。プロットの勝利!
もう一冊の受賞作、「三年坂 火の夢」/早瀬乱は次回紹介したいと思います。
2006-09-07 08:38
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