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埋み火 [book] [日明恩]

日明恩/講談社/お薦め度★★★★

前作同様、主人公・大山雄大は、「人間とは?人間の存在とは?」を問う。

「人の命は間違いなくその人のもんだよ。だから、生きている権利もあるし、逆に死ぬ権利があってもおかしかない。だけど、どんな奴にだって、どうしても生きていて欲しい、一緒に苦労も恥じも分かち合うから生きていて欲しいと望む人がどこかにきっといるんだよ」(前作「鎮火報」より)

ひとりの老女の死をきっかけに、失火による火災で、連続して起きる火災は老夫婦をも巻き込む。それらの現場に立ち会うはめになる雄大。死者の複雑な人間関係から過失による失火ではない。これは放火自殺なのでは?と思いはじめる。老人ひとりで放火自殺は出来ない、誰か幇助するものがいるはず・・・

そんな折ひとりの老人と少年に出くわす。ふたりの密談は雄大を驚愕させるものだった。

ちょっと饒舌に語りすぎる感はあるが、雄大の熱い気持ちは読者につたわるはず。わたし的には好きなシリーズ。


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