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オーデュボンの祈り [book] [伊坂幸太郎]

伊坂幸太郎/新潮社/お薦め度 ★★★★☆

殺”カカシの優午”事件。人語を操り、未来が見えるカカシが殺される。

コンビニ強盗に失敗し、逃走中の伊藤は、見知らぬ”荻島”にいた。そこは江戸時代以降、尚も鎖国状態を続けている不思議な島。そこに住む人間も奇妙な人ばかり・・・嘘しか言わない作家、殺人を許された男、未来が見えるカカシ・・・

伊藤は思いつく、未来が見えるカカシがなぜ自分の死を防げなかったのか?他人に殺されることを伝えなかったのはどうしてなのか?

奇妙な謎をめぐる予測不能な展開と会話の楽しさ(洒脱な、ウンチクある、複線、引用・・・)で、人を喰った軽妙洒脱な調子で殺”カカシの優午”事件は進む。

本作品に関する質問に、著者は、「じつはこの作品、書き上がるまでに二年くらいかかっているんです。最初の一年でいったん書き上がっているんですが、何度も何度も納得いくまで直しまして・・・ですから自分としては本当に満足な作品に仕上がったつもりです」、と。ならば、こちらもじっくりと楽しみたい!

表題の「オーデュボン」とは、「アメリカの鳥」という自分の描いた鳥の図鑑を出版したアメリカ人、ジョン・ジェームス・オーデュボンのこと。


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kinu-mix

はじめまして。
「オーデュボンの祈り」、私も先日読みました。
以来、すっかり伊坂幸太郎さんに夢中です。
すごく不思議で、楽しい作品でした。
登場人物も皆魅力的だし、お気に入りの一冊です。
bookmanさんが書かれたこの紹介記事を見つけた時、
嬉しくて「やった!」と拍手してしまいました♪
著者が書き上げるまでエピソードは初めて知ったので、
もう一度、じっくりと楽しみながら読み返したいです~!
by kinu-mix (2005-04-02 19:43) 

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