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臨場 [book] [横山秀夫]

横山秀夫/幻冬舎/お薦め度 ★★★★☆

臨場:その場に出ること。その場に臨むこと。

倉石義男。五十二歳。『終身検視官』の異名をもつ捜査一課調査官である。体の線は槍のように細い。巡査を拝命以来、鑑識畑一筋。その眼力の鋭さは伝説化しているし、鑑識の総決算とでも言うべき死体の目利きにかけても歴代検視官の中で図抜けている。

しこりのように凝り固まった職人気質とやくざな物言いがたたり、組織の大外を歩いた時期もあったが、それも長い人生から見ればいっときのことで、警視に昇任して丸七年、初動捜査の要である検視官ポストを他に譲らない。

妥協を許さない検視官の目、組織を組織とも思わない物言い、検視官の職務と垣間見る個人の情・・・それらが縦横に絡み合う十八番(おはこ)の警察小説。

「検視」とは、検察官が、変死体または変死の疑いのある死体の状況を調べて行う処分。犯罪によるものかどうかを調べるのが主目的。一方「検屍(死)」は、<検察官が行う「検視」とは別>監察医などが、変死の疑いも考えられる死体に対して行う外表検査。その結果により、行政解剖・司法解剖が行われる。 倉石は検察官、ケイ・スカーペッタは監察医。


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