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アイム ソーリー、ママ [book] [桐野夏生]

桐野夏生/集英社/お薦め度 ★★★★★

勘ぐるわけじゃないが、桐野がMWA賞にノミネートされたことと、本書のストリーが関連しているのではないだろうか?
①加筆とMWA賞ノミネートの時期がかさなっている?
②ノミネートされたことで「OUT」的要素が本書に持ち込まれた?

わたし的には「OUT」の続編では・・・!?と直感的に思ってしまった。

物語は保育士とその夫が焼死する。その背後に施設出身の女の存在が浮かび上がる。

ここまではすんなりと犯人探しの展開かと思いきや、次々にその女と関係する人たちが殺されていく。その関係とはいかなるものか?

斉藤環との対談のなかで、今回の主人公を構成するものは、「ものを考えない」、「ためらいのない行動」、典型的な人格障害者だ、と。

あらゆる悪事、放火、窃盗、殺人を働きながら、母親探し、自分探しをする主人公。何とも鮮烈な物語だ。


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