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光源 [book] [桐野夏生]

桐野夏生/文藝春秋/お薦め度★★★★☆

映画づくりのために集まった女プロデューサー、新人監督兼脚本家、頑固なカメラマン、売れっ子男優、したたかな女優・・・

女プロデューサー:脳梗塞で倒れ、寝たきりの夫(元映画監督)。夫名義のマンション、半分は自分が払ったのだが、を抵当に映画づくりを始めた。

新人監督兼脚本家:学生時代に八ミリで映画を作った経験しかない。フリーターをしながら脚本修行をし、ぜひとも映画が撮りたいと持ち込んだ男。

頑固なカメラマン:女プロデューサーは自分にとってかけがえのない存在だった。九年前、突然、映画監督と結婚すると言い出すまでは・・・二人を見返すため、貯金をはたきアメリカで勉強をした。

売れっ子男優:ヤクザ映画のちょい役から女プロデューサーに見出され売れっ子となった。スキャンダルねた―腹ちがいの妹との秘密の関係―を持つ。

したたかな女優:元アイドル。ヘアヌード写真集発売と映画出演。売れっ子男優との共演。みえみえの売出し作戦。

我儘でなければ光れない。身勝手でなければ作れない。一番光り輝くのは誰なのか。

桐野の作品にしては、いまひとつ切れがない。それは映画界、芸能界が周知の目にさらされすぎたせいだと思う。


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