醜聞の作法 [book] [~'23 国内編]
佐藤亜紀/講談社/お薦め度 ★★★★
風刺小説
フランス革命前夜、ある侯爵が養い子のジュリーを放蕩三昧の金持ちに輿入れさせようと企んだ。ジュリーには結婚を誓った音楽教師がいる。侯爵夫人は一計を案じる。
そのためにうだつの上がらない、便利屋の弁護士ルフォンを金で釣り、醜聞、ゴシップ、の代筆屋としてパンフレット、冊子、に誹謗文を載せ、1500部印刷、配らせる。
醜聞はまたたく間に拡散、話に尾ひれがついて増幅する。事実かどうかなんてものはどうでもいい。事実なんていまそこにあってももう見えないし、確かめられもしない・・・
いまならフェイクニュース、SNS・・・で拡散、炎上ということになるるのですが、その時代は代筆屋の腕次第で、更に炎上、その逆で終息となるわけです。
本書は2010年の作品でフランス革命前夜の設定、いまならもっともっと手厳しいしっぺがいしを余儀なくされるのですが、当時はそこまで厳しくない沙汰が下ったようです!?
いまの時代にも通じるf風刺小説。
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