ザ・ボーダー [book] [ドン・ウィンズロウ]
ドン・ウィンズロウ/ハーパーBOOKS/お薦め度 ★★★★☆
三部作完結編
メキシコの麻薬王アダン・バレーラの死は、戦国時代の様相を呈することになる。群雄割拠、血で血を洗う抗争が勃発する。
一方、ヘロイン流入の止まらないアメリカ、麻薬取締局局長のアート・ケラーがニューヨーク市警麻薬捜査課と連携、潜入捜査に着手していた。
メキシコから巨額のドラッグ・マネーがアメリカに流入、マネーロンダリングのためアメリカ買いに当てられることが判明、しかも次期大統領と義理の息子がそれに絡んでいると・・・
上巻は自作の相関図と首っ引きで読み進む、関係性がなかなか頭に入らないので苦戦。下巻は潜入捜査、組織の淘汰、最後の最後にケラーの陳述に、三部作、「犬の力」、「ザ・カルテル」、本書、のすべてが凝縮されている。ウィンズロウが語りたかったアメリカがここにある。ドナルド・トランプへの大いなる皮肉もこめて・・・
読了に七ヶ月?も要した超大作、改めて凄い作家だ!
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