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ネバーランド [book] [~'23 国内編]

sample72.JPG恩田陸/集英社/お薦め度 ★★★★

切なくほろ苦い青春ミステリーの金字塔!

男子校の寮「松籟館」で年越しをすることになった居残りぐみの3人。美国、寛司、光浩。それに押しかけぐみの統をあわせた4人。告白と事件を通じて明らかになるそれぞれの秘密とは・・・

書評のかわりに著者のあとがきを紹介します。

書く前に4人の少年たちの性格づけをしていたつもりだったのに、4人を完全把握できたなと思ったのは4日目を書いている時だった。

今ではくっきりと、映画のラストのタイトルロールのように4人のそれぞれ特徴ある表情が頭に浮かぶ。

4人とも可愛いけれど、書いていて楽しいのは統だった。光浩は書いているうちに陰惨な過去を背負っていることが分かってしまい、済まなく思っている。

寛司は私が男だったらこんな男になりたいという理想。こうして見ると、語り手の美国はいい奴だがまともすぎて、書いていて物足りなかったかもしれない。

この小説は、私にとって個人的に重要な小説だと思っている。私が将来、もう少し成長した時に書きたい小説の原型になりそうな予感がする。この小説を直している時、もしかすると小説を書くことは面白いのかもしれない、と初めてほんの一瞬ちらっと感じた。

200/07


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