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グランド・ミステリー [book] [奥泉光]

sample226.JPG奥泉光/角川書店/お薦め度 ★★★★★

1941年12月8日、「真珠湾攻撃」の最中、空母・蒼龍からこつ然と消えた川崎整備兵。真珠湾への出撃を終え、着艦直後、謎の服毒死を遂げる榊原大尉。

伊二十四号潜水艦で起きた「盗まれた手紙」事件。

この三つの事件と太平洋戦争がシンクロし物語は進行する。

伊二十四号潜水艦先任将校だった加多瀬は、真珠湾攻撃から帰国したあと、友人だった榊原の未亡人を見舞い、事件の真相を探りはじめる。

真珠湾攻撃、ミッドウェー、ソロモン、硫黄島。東京(1942年)、東京(1943年)、鎌倉。戦地と本土を交互に様々なジャンルの小説が顔をのぞかせる。大岡昇平の戦記小説だったり、中西輝政の太平洋戦争史実だったり、宮部みゆきの「蒲生邸殺人事件」だったり・・・サービス満点の小説に仕上がっています。

ミヤベの「蒲生邸・・・」といったSF的要素が本書をよりスパイシーにしています。それも並のスパイシーではなく、ホットスパーシーに。だからグランド・ミステリーになったのでしょうか!?

ハズレはありません。

2001/09



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