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七つの金印 [book] [~'23 国内編]

30897894.jpg明石散人/講談社/お薦め度 ★★★★★ 

歴史ミステリーの最高傑作!?

一、「日本国王之印」の金印。足利義満が、明の皇帝成祖から贈られた。
二、「日本国王之印」の金印。豊臣秀吉が明の皇帝神宗から贈られた。
三、「親魏倭王」の金印。邪馬台国の女王卑弥呼が魏王より贈られた。
四、「漢倭奴国王」の金印。光武帝が倭の奴国王に与えた印綬。
五、「天皇御璽」の金印。
六、「大日本国璽」の金印。
七、「漢倭奴国王」の金印?


物語は男鹿半島の雄山閣という温泉旅館の小さなロビーに展示してある、一辺が十センチほどの正方形で上部に亀が乗っている金印から始まる。

旅館の社長さんが言うには、金印はヘンリー・フォールズ旧蔵で、社長の祖父が戦前東京で、明の成祖が足利義満へ贈った金印ということで購入したらしい、と。

主人公マキの調査が進む中、金印は謎の人物、明石へ六千万円で売却されていた。マキは明石の居場所を突き止め、四つの金印に関する問答を仕掛ける。

日本の歴史には中国から下賜された金印が四つある。国宝として現在福岡市博物館に収蔵されている「漢倭奴国王」の金印、卑弥呼が貰ったとされる「親魏倭王」の金印、それと足利義満、豊臣秀吉が下賜された「日本国王之印」。その四つのうち豊臣秀吉が神宗から下賜された金印はこの世に存在しない。秀吉が鋳潰したからだ。

成祖が足利義満へ下賜した金印は明石の手元にあるし、国宝の「漢倭奴国王」の金印は福岡市博物館に収蔵されている。となれば明石が探し求めているもうひとつの金印ば「親魏倭王」の金印しかない!?

さあ、話が混線してきました・・・「天皇御璽」、「大日本国璽」の金印も絡まり更に更に・・・鯨統一郎の「邪馬台国はどこですか?」と双璧の歴史ミステリー!最高傑作を十分に愉しんでください。

2002/01/01

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