偽りの書簡 [book] [~'23海外編]
R・リバース&S・ホフマン/東京創元社/お薦め度 ★★★★
スペインミステリー
1952年、バルセロナ、フランコ総統率いる独裁政権下、上流階級の未亡人が自宅で殺された。検事局長はイシグロ・コストロを捜査官として指名、ちょうちん記事を見習い記者アナが所属する新聞社に書かせることに決める。
コストロ捜査官から便宜を図ってもらいながら記事を書くアナ。それまで担当していた社交蘭からのつてでまわりのご婦人たちに未亡人の人となりを聞きこむ。すると未亡人には若い恋人がいたのではないかと思い始める。
アナは事件関係の書類の中に「恋文」と思われる書簡を発見する。ここで登場するのがアナのはとこで文献学者のベアトリズ、言葉の使い方から筆者の人物像を割り出す力を持っている。早速「恋文」をベアトリズに鑑定してもらうアナ。
ここからアナとベアトリズ、二人三脚のお節介捜査?が始まる。
窮地に立たされると必ず救世主があらわれ一歩一歩真実に近づくふたりだったが、最後の最後にこれ以上踏み越えることのできない局面を迎えるふたりが捻り出した妙案とは・・・?
文章からいろんなことを鑑定する知的なベアトリズ、若くで猪突猛進なアナ、一見姉妹と思えるふたりが繰り出すユーモア・知的・サスペンス!?シリーズ化されているようなので第二弾も期待したい。
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