女王 [book] [連城三紀彦]
連城三紀彦/講談社/お薦め度 ★★★★
歴史ミステリー!?
「このミス」2014ベストテン国内編8位
十二歳までの記憶が欠落している私。しかし、関東大震災、太平洋戦争の記憶があった。戸籍上は昭和24年生まれ、自殺したと思われる考古学者の祖父と二人で生活を送っていた。
過って、治療を受けていた精神科医の瓜木先生から、東京大空襲であなたにあったと告げられる。
祖父・祇介、父・春生の残した資料、日記を手掛かりに瓜木先生、祖父の弟子だった妻・加奈子と祖父の死の真相探しを始める私。
祖父と妻、祖父の助手と妻の関係に南北朝の動乱、邪馬台国の謎が絡み、物語は闇の中へ。
いつしか卑弥呼の物語が現実味を帯びるに至り、読者は更なるめまいを覚える。
エレベーターのように時代が昇ったり、降りたり、人物が時代を昇ったり、降りたりと連城マジック健在の一冊!
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