魂をなくした男 [book] [~'23海外編]
ブライアン・フリーマントル/新潮社/お薦め度 ★★★★
三部作完結編
前作「顔をなくした男」から二年余り、やっとここに完結。
MI5のチャーリー・マフィンは妻、ナターリア、と子どもをイギリスに逃がすことに成功するが、銃撃戦に倒れ病院に収容される。そこで当局の尋問が始まる。
一方、イギリス国内では、MI5はチャーリーの妻と子どもを保護下に置くが、チャーリーがイギリスに戻るまで妻は沈黙・・・MI6はロシア連邦保安局副長官夫妻の亡命を成功させるが、息子がこちら側に来ないかぎり情報提供を拒否する、と。
チャーリーが銃弾に倒れたのはMI6の部長の命令、MI5はその手掛かりを得ようと必死。お互いが角突き合わせ、足の引っ張り合い。
成功の独り占め、責任のなすり合い、蹴落とし・・・チャーリーの救出をほっといての局内外抗争。アクションなしのスパイ小説とは珍しい。
最後に大脱出劇が待っているのかと思いきや、ナターリアの裏取引話で幕とはちょっと尻すぼみ!?
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