潮鳴り [book] [葉室麟]
葉室麟/祥伝社/お薦め度 ★★★★
襤褸(ぼろ)着て奉公
勘定方を務めたおり失態を演じ、お役御免となった後は、海辺の漁師小屋のて物乞い同然の暮らしをしていた櫂蔵。
異母弟、新五郎は日田の掛屋からの借銀の件で責めを負い自害する。
家財を売り払った三百両のうち、借銀五千両両、三両を持って義兄を訪ねる新五郎。その胸の内もわからず三両を酒と博打で使い果たす櫂蔵。
櫂蔵はひょんなことから勘定奉行より、義弟と同じ新田開発奉行並を仰せつかることになる。義弟の死の真相を突き止めることが出来るのか?
妻にするために連れてきた酌婦のお芳、継母、染子、三井越後屋の大番頭だった咲庵・・・多彩な顔ぶれが櫂蔵を後押しする。落ちた花がもう一度咲くのか。
ちょっと策におぼれた感のある一冊。前作「蜩ノ記」が秀逸だったが故か!?
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