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さぶ [book] [番外編]

sample2.jpg山本周五郎/角川春樹事務所/お薦め度 ★★★★

「八朔の雪」/高田郁/角川春樹事務所の原点

「八朔の雪」に添えた角川春樹の一文、「山本周五郎の『さぶ』以来の感動!十年に一冊の傑作に涙が止まらなかった」

新装丁で出版、手にしないわけにはいかない一冊。

謂れのないことで石川島人足寄場送りになる栄二、同い年だが兄貴のように栄二を慕う「さぶ」。八年前、雨の中、奉公先を飛び出したさぶを引き留める栄二、ふたりに傘を差し出したおのぶ、栄二に想いを寄せるおすえ。

才走る栄二、寄場のなかの人間模様で徐々に変化してい心境、ここは巧い、「ここのなかまになにか返さずには、決してここを出るわけにはいかない」と言わしめる。

寄場を出、おすえと夫婦になり、さぶと一緒に仕事することに。散々苦労しながら手にした大仕事、さぶの帰りを待つ栄二が見つけたものは、謂れもないことの真実だった。

明らかになる驚愕の真実、そこに潜むやるせなさ、切なさ・・・周五郎ワールド全開の一冊。


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