ダブリンで死んだ娘 [book] [~'23海外編]
ベンジャミン・ブラック/ランダムハウス講談社/お薦め度 ★★★★
趣を異にするミステリー
2005年、ブッカー賞受賞者、ジョン・バンヴィルのミステリー 。ブッカー賞とはイギリスの文学賞。世界的に権威のある文学賞の一つ。
物語はダブリンで死んだ娘、クリスティーンの遺体を目にした病理科医長・クワークの疑念から始まる。義兄であるマル、産婦人科医長、がクリスティーンの死亡診断書を偽って書いたのでないか、と。
真実を確かめようとするクワークに対する何者かの脅しと暴行。娘と親交のあった産婆の死。ミステリーとしてのプロットは揃った・・・ここからがブッカー賞作家!
クラークとマラを取り巻く複雑な人間関係にページを割くことになる。ふたりの妻、クワークの妻は死亡、は姉妹。その父親はボストンの富豪。判事であるマルの父親。マルの娘・・・それぞれの関係が事件の複線として淡々と描かれている。
謎解きも最後の最後まで気をもたす、趣を異にするミステリー!?
コメント 0