夜愁 [book] [サラ・ウォーターズ]
サラ・ウォーターズ/東京創元社/お薦め度 ★★★★
ブッカー賞最終候補作
名手、サラ・ウォーターズの最新刊、今年もベスト10入り間違いなし!?
ロンドンを舞台に、1947年、1944年、1941年と過去に時間を戻す。なんとも難しいことを作者はやってくれました。
1947年、戦争の爪痕が残る街で、したたかに生きる、戦争を通じてめぐり合った人々。戦時中に起きた事柄がわからないまま、現在が語られるので少々退屈さを感じる。ここさえ我慢をしていただければ、ウォーターズの傑作に必ずめぐり合えます。
1944、1941年、戦時中の街で何が起こったのか?消防隊員のケイ、作家のジュリア、ケイの同居人・ヘレン、食糧庁勤務のヴィヴ、ヴィヴの弟で囚人のダンカン、刑務所の看守・ホレイス・・・
表題流に言えば、過ぎ去った夜を遡ることで、隠された真実や心の傷がされけ出される。さすがサラ・ウォーターズ!
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