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下山事件 最後の証言 [book] [~'23 国内編]

柴田哲孝/祥伝社/お薦め度★★★★

日本推理作家協会賞/日本冒険小説協会賞 ダブル受賞

戦後の動乱が明けやらぬ昭和二四年七月五日。GHQ占領下にあった日本で、ひとつの”事件”が起きた。その朝、通常通り大田区上池上の自宅を出た初代国鉄総裁下山貞則は、なぜか丸の内の国鉄本庁へは向かわず大西政雄運転手に日本橋の三越本店に行くように命じた。その後、神田駅を回り、千代田銀行本店に立ち寄った後、再度三越門店へと向かう。そして午前九時三七分頃、三越南口で車を降りて店内に入っていき、大西運転手を待たせたまま消息を絶った。

次に下山総裁が”発見”されたのは翌七月六日未明。場所は足立区五反野、国鉄常磐線の北千住駅と綾瀬駅の中間地点だった。午前0時二四分に北千住駅を発車した最終下り電車の運転手が、東武線が交差するガード下の線路上に人間の死体らしき肉塊が散乱しているのを目撃。後にこれが、前日に失踪した下山総裁の轢死死体であることが確認された。いわゆる「下山事件」である。(本文8ページより)

祖父、柴田宏が戦中戦後勤めていた貿易会社・亜細亜産業、その足跡を追うことが下山事件の真相に近づくことだった、とは。身内でしか知りえない証言をつなぎ合わせ、果たして真実は解明されるのか?

「世田谷一家殺人事件」の先輩格にあたる一冊。ぜひ、一読あれ!


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