6ステイン [book] [お気に入り作家(国内)]
福井晴敏/講談社/お薦め度 ★★★★★
6つの染み(stain)
本来なら事件となることがらでも、市ヶ谷・防衛庁情報局が扱えば、それは単なる染み、ステインでしかない。その存在を大っぴらに出来ない闇の組織。そこで活動する工作員。彼らに送る鎮魂歌。
連作短篇ではないが、6編が微妙に絡み合う。巧い、旨い・・・のひと言。
「亡国のイージス」、「終戦のローレライ」・・・の根底に流れる著者の強い意志とは、ちょっと大げさかもしれないが「憂国」!?日本国を我々日本人の手で守る。日本人としてのアイデンティティーを確立する。わたしにはそういうように聞こえてしょうがない-佐伯啓思「市民とは誰か」/PHP研究所/第5章「祖国のために死ぬ」ということ、が脳裏をよぎる-
骨太作家が放つ巧みな短篇集。
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