石の猿 [book] [ジェフリー・ディーヴァー]
ジェフリー・ディーヴァー/文藝春秋/お薦め度 ★★★★★
リンカーン・ライムシリーズ第四弾
前作までは、殺人事件とふたりの関係、リンカーンとアメリア、を絡ませならがストーリーは展開されていたが、本書では蛇頭、中国人の密航組織、の事件を中心に、ふたりの関係は置いといて、進む。
事件の進展は本書を読んでいただくとして、本作品がシリーズ中でもっともハリウッド的、映画化を視野に入れた構成、に思える。嵐の中、不法移民を乗せた船、船の爆破、逃げ延びる移民たち、皆殺しに奔走する蛇頭”ゴースト”・・・
構成以外に目新しさを感じるのは、リンカーンの部屋に置かれたホワイトボード、事件の経過をしるした、が事件の進展とともに何回となく出てくる。読者とリンカーンの事件に対する事実認識を同じにするとともに、リンカーンと同じ目線、車椅子に乗っているような、で考え、推理することを狙っている。
事件の結末もハリウッド的!?あっと驚くどんでん返しが待っている・・・第一級のエンターテインメント、ぜひ一読あれ!
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