われら闇より天を見る [book] [~'23海外編]
クリス・ウィタカー/早川書房/お薦め度 ★★★★☆
CWA賞ゴールド・ダガー受賞作
30年前に起きた忌まわしい事件、仲良し四人組、当時15歳、スター、ウォーカー、ヴィンセント、マーサ、スターの妹リリーを誤って殺したヴィンセント、裁判で証言をしたウォーカー、ウォーカーの恋人マーサ。
ヴィンセントは本来であれば少年院送りが相当だと思われていたが、大人と一緒の刑務所に送られた。そこで殺人事件を起こし、10年+20年の刑を務めていた。
一方、警察署長となったウォーカー、裁判で証言したことを今でも悔いている。
妹を殺されたスターは13歳の娘ダッチェスと弟ロビンの三人暮らし、酒、薬に溺れる生活を続け、ダッチェスがロビンの母親代わりを務めていた。
刑期を終えたヴィンセントが町へ帰ってくる。
ヴィンセント、スター一家を気遣うウォーク。そんな折り、スターが殺され、現場にいたヴィンセントが通報、ウォークが駆け付ける。ヴィンセントが殺人罪で起訴される。刑事弁護士でないウォークの元恋人マーサがヴィンセント指名され、ウォークが協力、本来であれば検察側につくべきなのに、一緒に裁判に臨む。
ダッチェスは事件当日、母親が暴行を受けていたことの仕返し?にバーに火を放ったことで、保険金が必要な不動産屋から追われる身となる。
ダッチェスとロビンはスターの父親の住むモンタナへカリフォルニアから移り住むが、不動産屋の恐怖がいつも付きまとう・・・
モンタナを追われるダッチェスとロビン、ヴィンセントを救うため奔走するウォークとマーサ、苛烈な運命に翻弄されながらたどり着いた真実とは!?
ミステリーの範疇を大きく超えた秀逸な作品です。
タグ:CWA賞
コメント 0