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山月庵茶会記 [book] [葉室麟]

sample1.jpg葉室麟/講談社/お薦め度 ★★★★

黒島藩シリーズ

16年ぶりに故郷、黒島藩に茶人として帰って来た柏木勒負、嘗て藩内を二分した派閥の領袖であったが、政争に敗れ失脚すると致仕し国を出た。その帰国は藩内の関心をよんだ。

勒負の帰国の目的は派閥抗争の最中、自害した妻の死の真実を知るためだった!?

小さな庵に藩士たちを招きお茶を点てたり、あるときは、嘗ての政敵宅の茶会に招かれたりすることで、次第に当時の模様が明らかになっていく。当時の関係者の証言をつみかさねるところがミステリー・・・

帰国した勒負に寄り添う、養子夫婦の妻、千佳。遠慮のない千佳の父親であり勒負の親友でもある又兵衛。ふたりの好対照の暖かさがうれしい。

なにも釈明せずに死んでいった妻の心根を理解しようとすることがもたらすもうひとつの闇を勒負は解決することが出来たのだろうか?

ミステリー仕立ての時代小説、流石、葉室麟!!!



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