無実 [book] [~'23海外編]
ジョン・コラピント/早川書房/お薦め度 ★★★★
衝撃の問題作!?
ミステリー作家のウルリクソン、本業とは全く畑違いの「娘から教わったこと」、肢体不自由で喋れない妻と四歳の娘との日々を綴った自叙伝、がベストセラーとなり、一躍時の人となる。
そんな彼の元に一通の封書が届く。「実父確定に関して」と題された書留が。差出人はヴァーモント州の児童家庭局、ヴァーモント州にはウルリクソンが過って一度だけ関係をもった?女性がいた・・・
DNA鑑定の結果、実の娘と判明、クロエは17歳、クロエを引き取り、家族4人の生活が始まる。読者にはクロエのバックには元弁護士のデズがついており、亡くなった母親のためウルリクソンを陥れる陰謀が明かされている。
クロエを実の娘としてではなくひとりの女として見てしまう自分がいることに戸惑うウルリクソン、その葛藤が連綿と綴られる。遂に酒の勢いで一線を越えてしまう。近親相姦!?
実刑判決を下され、財産を没収され、収監されるウルリクソン。クロエがTVショーで強姦されたことを赤裸々に告白、そのことで暴行を受け、片目を失い、足を引きずることになるウルリクソン。
出所前の更生施設で受け取った幼い娘のお絵描きノートに記載された謎のメッセージがウルリクソンを救うことに!
ミステリーとしての体裁は整えているが、途中の主人公の感情がリアル?過ぎることが問題!?アメリカでの出版はカナダから遅れること一年、賛否両論の問題作!?
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