白夜の爺スナイパー [book] [~'23海外編]
デレク・B・ミラー/集英社/お薦め度 ★★★★
CWA賞最優秀新人賞受賞作
主人公、シェルドン・ホロヴィッツ、ユダヤ系アメリカ人、82歳、朝鮮戦争のスナイパー、ニューヨーク在住。孫娘リサはノルウェー人と結婚、オスロに住んでいる。認知症?の祖父を気遣い、一緒にオスロで暮らさないかと申し出るリサ夫婦。口説き文句は「妊娠したの」・・・
孫娘と一緒に住むことになったシェルドン。リサが流産した日に事件は起きる。上の階に住む東ヨーロッパ系の女が男の子を連れ助けを求めてきたのだ。ドアを開けふたりを匿うシェルドン。男たちはドアを蹴破って部屋に入り、女を殺す。シェルドンと男の子はクローゼットに隠れ、難を逃れる。
シェルドンの男の子の逃避行が始まる。目的地は孫娘夫婦が持っているサマーハウス。
次々にあらわれる難題を元海兵隊員の知恵を働かせ乗り越えるシェルドン。朝鮮戦争中の戦友たちとの会話がシェルドンを勇気づける。
最近流行りの後期高齢者ものかと思いきや、ベトナム戦争で命を落とした一人息子との会話はずしんと重い。
硬軟織り交ぜた、軟の方が多いが、一冊。「白夜の爺スナイパー」とはよく言ったものだ!
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