戦場のコックたち [book] [~'23 国内編]
深緑野分/東京創元社/お薦め度 ★★★★
直木賞ノミネート作
管理部付きコックのティム、所属は空挺師団。ノルマンディー降下作戦にて初めて実戦に投入されることに。終戦前夜、1944年のことだった・・・
非日常の戦場で起こる様々な事件―パラシュートを集め、死んだアメリカ兵の軍服を盗んだ兵士。粉末卵紛失事件と上官へ反発。オランダ人夫婦の自殺と対独協力者だった娘の死。自傷で戦線を逃れようとした兵士―
中隊のコックのリーダー、エド、の冷静沈着な謎解き、そこには戦時でなければ起きない真実が見えてくる。
戦場という舞台設定が結構な力技だったはず。死と隣り合わせの運命だったり、何のために戦うのか、人を殺すのか・・・そんな力技を見事に書き切った著者の力量に脱帽!初の長編小説なのに・・・
本屋大賞にもノミネートされている本書、結果や如何に?
コメント 0