黄昏のベルリン[book] [連城三紀彦]
連城三紀彦/講談社/お薦め度 ★★★★
第一級のサスペンス!?
「連城三紀彦さん没後一年」、「ミステリーの天才再評価」、「新刊・復刊ラッシュ」・・・の文字が飛び込んでくる。そういえば「造花の蜜」しか読了していなかった、と・・・
フィリップ・カーの「ベルリン三部作」に続いて手にするのも何かの因縁か!?
画家の青木優二はベルリンからの留学生エルザから自分の母親はナチの強制収容所で死んだ日本人だと知らされる。しかも収容所で一緒だった老女がパリに生存している、と。何か裏があるなと感じつつも青木はその話にのり、パリへ向かう。
東西ベルリンと第二次世界大戦末期のナチス、現在と過去が交互に語られ、改行のない文章が読者を迷路へと導く。
青木の前に二つの対抗する組織?、ネオナチ、ナチ狩り、がニューヨーク、東京、パリ、ベルリン・・・とうごめき、誰が味方で誰が敵なのか、物語は二転三転・・・荒唐無稽?な結末へと進む。
荒唐無稽?な結末に、これもありかなと思わせてしまう第一級のサスペンス!
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