葡萄色の死 [book] [マーティン・ウォーカー]
マーティン・ウォーカー/東京創元社/お薦め度 ★★★★☆
警察署長ブルーノ・シリーズ第二弾
サイレンが夜の静けさを破る。地図にのっていない遺伝子組み換え作業が行われていた畑が何者かによって放火される。犯行はエコロジストか?
こんな書き出しで始まるブルーノ・シリーズ第二弾。
ワイン農家の老人とそれを手伝う大学生の養子縁組、サンドニ村に降ってわいた大規模ワインメーカーの進出話、大学生とその恋人の間に入り込むワインメーカーの御曹司、学生と老人の死・・・なんとも盛りだくさんな話。
これが一番かもしれないが、ワインに関する、美食に関する話、ブルーノの恋の行方話がミステリーに加わり癖になる、第一弾よりパワーアップされた本作品。
ブルーノ自身の真摯な態度、ブルーノを囲む心やさしき人々、すべてがゆっくり流れる村、どれをとっても魅力的。ミステリーの方は少々我田引水的な部分もあるが、そんなことは一切気にならない。
次作も期待したい。
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