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身の上話 [book] [~'23 国内編]

sample2.jpg佐藤正午/光文社/お薦め度 ★★★★

未読の一冊

確かに身の上話だが、毒のある身の上話

空港行きのバス→空港→羽田→池袋のホテル・・・ひょんなことで不倫相手について東京にきてしまうミチル。まるで「土手の柳は風まかせ」的・・・それにしても先立つものは金。地元の幼なじみ、竹井輝夫のマンションに転がり込む。

次々に起こる事件、田舎で買った宝くじ、職場の人たちから頼まれた、で2億円があたったり、田舎で付き合っていた男が訪ねてきたり、不倫相手の借金の肩代わり、手切れ金として、をしたり・・・そのたびに竹井の影がミチルにつきまとう。

竹井から逃れるための放浪の旅、そこで出会ったバスの運転手と結婚、出産。またまたあらわれる竹井、物語の行くつく先は?

ミチルが決着をつけるのではなく、夫が自分にもミチルにも決着をつける結末は風まかせ的でなかなかいい・・・


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