隠蔽捜査 [book] [今野敏]
今野敏/新潮社/お薦め度 ★★★★
本来のエリートとはかくあるべき!
いつか手にしようと思いながら手に出来なかった警察小説。吉川英治文学賞新人賞受賞作。
「国家を守る」、エリートのあるべき姿。あるべき姿とは明治以降、新しい国をつくるため、志の高い、優秀な人材を集め、厳しく教育された一握りの人材、それが本来のエリート。東大もそもそもは「官僚」を育成することを目的につくり出された大学であった。
主人公・竜崎伸也、東大卒、警視長、エリートは国家を守るため身をささげるべきだと信じる男。周りからは「変人」と呼ばれている。
主人公の設定が凄い、いまどきこんな主人公を登場させる警察小説は他にない。
魑魅魍魎とした警察組織のなかで、また家庭内で、自身の正義を貫くための壮絶な戦いが描かれている。単なる犯人探しの警察小説ではない話題作!?
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