死、ふたたび [book] [~'23海外編]
シルヴィア・M・ウォルシュ/早川書房/お薦め度 ★★★★
MWA賞最優秀ペーパーバック賞受賞作
最近の「勝利の方程式」は歴史ミステリーなのか!?「荊の城」(2002年CWA賞最優秀歴史ミステリ賞受賞作)はその代表作。本書もその方程式を踏襲。その成果がMWA賞・・・!?
現在(1979年のカナダ、トロント)―義理の母を頼りポーランドからやってくる親子のために、女医師・レベッカは専門医への仲介を引き受けていた。ポーランドでは白血病と診断された娘のために・・・そんなことから親子の知人・マイクル伯爵と知り合う。彼は鉱業会社の要職のかたわら、歴史小説を書いていた。その彼が刊行を目前に不審な死を遂げる。
過去(十八世紀中頃、プロイセン、ロシア、ポーランド)―プロイセンとロシアとの友好関係のため、ピョートル三世のもとに嫁ぐエカテリーナ。ピョートル三世憧れのプロイセン王・フリードリッヒ。18世紀末に分割されしまうポーランド・・・―
歴史小説に引き込まれていくレベッカ。伯爵の残した原稿の中に事件を解く鍵はあるのか?
現代と過去が行きかうプロット、特に時代小説仕立ての部分は凄い、はまさに「勝利の方程式」と言っていい。
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