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ブラック・ハンター [book] [~'23海外編]

sample5.jpgジャン=クリストフ・グランジェ/早川書房/お薦め度 ★★★★

「クリムゾン・リバー」の続編

九死に一生を得たピエール・ニエマスト警視、闘病生活後、警察学校の教官を経ていよいよ現場復帰する。名前は特名係だが、閑職? 部下は一名、クロアチア移民の教え子、イヴァーナ・ボグダノヴィッチ警部補。

アルザスの森でで起きた猟奇的殺人事件、首を切り落とされ、腸と性器を持ち去られた、被害者はドイツの大富豪の跡継ぎユルゲン。ふたりは早速ドイツに飛び捜査に加わる。

被害者には双子といってもおかしくない共同経営者の妹ラオラがおり、グループをまとめていた。ユルゲン亡きあとはラオラが遺産のすべてを相続することなっていた。

ユルゲンに続いて従兄が同様な猟奇的な姿で発見される。大富豪一族にまつわる血の匂いに翻弄されるニエマスト。

ドイツが舞台だけあって、純血主義的な考え、時代の闇、国家の闇、家族の闇、が傲慢なフランス人ニエマストをして軟弱にさせてしまう!?

イヴァーナの壮絶な過去、刻々と変化するニエマストの心模様はいいのに、動機が胸に染みない。評価は少々甘め・・・

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