インヴィジブル・シティ [book] [~'23海外編]
ジュリア・ダール/早川書房/お薦め度 ★★★★
シェイマス賞、マカヴィティ賞、バリー賞最優秀新人賞受賞作
<ニューヨーク・トリビューン>紙の地方通信員、レベッカ、毎朝電話をかけ、仕事を割り振られ、現場へ駆けつける。雇用の保障や福利厚生はもちろんない。
今回の現場はブルックリンのスクラップ置き場、そこで全裸の女性の死体が見つかる。死体は検視にまわされることなく超正統派ユダヤ教徒の一団に引き渡される。
そのことに疑問を持つレベッカの前にニューヨーク市警の刑事、ソールがあらわれる。埋葬される前に女性の遺体を確認出来ると聞かされる。遺体は頭部を何かで殴られ痕が・・・
女性の身元はユダヤ人社会で大きな影響力をもつ資産家の妻だったことが判明、ソールの情報に操られるように調査を進めるレベッカ。
レベッカ自身も超正統派だった母に捨てられ、母親探しにブルックリンに来たユダヤ人。物語はユダヤ人社会の文化、習慣、掟・・・などが複雑に絡む世界へ。
新人賞三冠のポイントはほとんどの人が知らないユダヤ人社会を舞台にしたことだろう。シリーズ化できそうな一冊!?
コメント 0