ノア・P・シングルトンの告白 [book] [~'23海外編]
エリザベス・L・シルヴァー/早川書房/お薦め度 ★★★★
デビュー作
10年間収監されている死刑囚、ノア・P・シングルトン。死刑執行の半年前、恩赦の請願のためふたりの弁護士がノアを訪ねてきた。ひとりは若い男、ひとりはリーダーと思しき女。
女弁護士はノアが殺した女の母親。いったいどんな思惑が潜んでいるのか・・・?
徐々に明らかになるノアの生い立ち、男出入りの激しい母、物心がついた時にはいなかった父、少女時代の唯一の友人・・・そして死刑囚となった経緯が語られる。
ノアの裁判には不可解なことが2つあった。ノア自身が証言台にたたなかったことと、大学生になって再びめぐり会った父が量刑審問で証言しなかったこと。そこには死刑になることを望んでいるようなノアの姿が・・・
小出しにされる事実。殺された娘は妊娠していた。その父親はノアの父。女弁護士が父とノアに強要するあること。ノアの少女時代の出来ごと。
犯罪にいたるさまがうまく紡ぎだされた作品。
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