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Iの悲劇 [book] [米澤穂信]

sample1.jpg米澤穂信/文藝春秋/お薦め度 ★★★★☆

連作短編集

地権者と交渉して空き家を貸す了解を取り付け、その家を定住希望者に格安で提供し、新生活全般をサポートして、もっと蓑石を甦らせる。課長の西野秀嗣。新人の観山遊香。そして満願寺邦和の三人が、南はかま市Iターン支援推進プロジェクト、「甦り課」、の全メンバーになる。

この四月、開村式前に久野さんと安久津さんが移住してきたが、火災が原因で安久津さんは夜逃げ同然で蓑石を去り、久野さんも出て行った。

開村式ごの五月、事業を興そうとして最初の一歩でつまずいた牧野さんが引き上げていった。七月には立石家の未就学児童が迷子になり、久保寺さん宅の地下で動けなくなっているのが見つかった。久保寺さんはよその子供の命を危険にさらしたことに責任を感じ、立石さんはにわかに蓑石を救急体制に不安を覚えて、それぞれ蓑石での生活をあきらめた。

そして十月、秋祭りの際に食中毒事件が発生し、キノコを提供した上谷さんと食中毒に遭った河崎さんが引っ越した・・・

一癖?ある移住者が蓑石に来たは去っていく。その後も謎のトラブルは発生し続け、蓑石には誰もいなくなった!?

表題は「Iの悲劇」だが、なぜか終章は「Iの喜劇」、悲しくもあり捻りのきいた終章。さすが短編の名手、米澤穂信!

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